貿易事業

■世界が一つの国であったならば、その首都はイスタンブールである

フランスの皇帝ナポレオン・ボナパルトがこのような言葉で表現し、8500年の歴史を持ち、

その経済活動が達成した数値的な成長により世界でもその名をとどろかせているトルコ。

 

日本の約2倍の国土を持ち、アジアとヨーロッパの二つの大陸にまたがる世界唯一の国です。

 

地図上の立地だけでなく文化においても複数の異文化が交流し、

東西交易の中心都市として発展して来ました。

 

「アジア」 とも 「中東」 とも 「ヨーロッパ」とも分類されるこの国は、

訪れる地域によりまるで異なる表情を見ることができます。

 

そして何より「親日」

 

日本と日本人に親しみ、敬意の思いを持って接してきてくれます。

 

トルコ共和国は2018年から2023年にかけて実質GDP成長率3~4%台と

持続的な経済成長が見込めると予測されています。

 

2023年にはトルコ建国100周年を迎え、経済規模で世界のトップ10に入ることを

目標とした「Vision2023」を掲げております。

 

8,000万人を超える人口、平均年齢が30歳以下という豊富な労働力を武器に、

EU各国が自動車産業を中心に製造拠点を置いていることから、

「ヨーロッパの工場」とも呼ばれております。

 

また、歴史的・宗教的背景による繫がりの深さからトルコから中央アジア、

中近東、アフリカ方面への販路があり、日本から進出の難しいこれらの市場に

アクセスできる可能性も見えてきます。

 

1996年以降、トルコはEU関税同盟加盟国となり、EUへは関税なしで製品輸出が可能となっています。

 

 ◆トルコ政府は外資の誘致に積極的であり、大統領府投資局はトルコに投資する15の理由を挙げています。

 

1.関税同盟・FTA

トルコは以下の国と関税同盟・FTAを締結しています。(アイウエオ順、2018年3月)

 

・アイスランド ・スウェーデン ・ポーランド

・アイルランド ・スーダン   ・ボスニアヘルツェゴビナ

・アルバニア ・スペイン   ・ポルトガル

・イスラエル ・スロバキア ・マケドニア

・イタリア   ・スロベニア ・マルタ

・英国     ・セルビア   ・マレーシア

・エジプト   ・チェコ   ・モーリシャス

・エストニア ・チュニジア ・モルドバ

・オーストリア ・チリ     ・モロッコ

・オランダ   ・デンマーク ・モンテネグロ

・ガーナ   ・ドイツ   ・ヨルダン

・韓国     ・日本(交渉中)・ラトビア

・キプロス   ・ノルウェー ・リトアニア

・ギリシャ   ・パレスチナ ・リヒテンシュタイン

・クロアチア ・ハンガリー ・ルーマニア

・コソボ   ・フィンランド ・ルクセンブルク

・ジョージア ・フェロー諸島 ・レバノン

・シリア   ・フランス

・シンガポール ・ブルガリア

・スイス   ・ベルギー

 

2.失業率は安定

2019年10月の失業率は13.4%となりました。就業者数は28,343千人です。

トルコの人口は8千万人を超え、労働人口が着実に増えている中、

失業率は10%強で安定しています。(2020年1月現在)

 

3.高い成長率が継続

トルコの2010年-2016年の平均成長率は6.5%、

2017年は7.4%でした。2018年第1四半期は7.3%、

第2四半期は5.4%で堅調な成長を続けました。

 

第3四半期以降の為替の変動により2018年後半の成長率は低下しましたが、

通年では2.8%となりました。

 

2019年は第一四半期-2.3%、第二四半期-1.6%でしたが、

 

第三四半期+0.9%となり、為替の影響による変調も底を打ち、

回復基調が見込まれます。(2020年1月)

 

4.拡大する国内市場

人口と所得の増加が相まって、トルコの国内市場は急拡大を続けています。

国内最終消費のGDP寄与度は約50%、百万都市が20、乗用車保有台数は1140万台、

携帯電話は7500万台。これに民間インフラ投資が加わり、トルコの成長を支えています。

 

5.民間主導の成長

一般政府債務残高はGDP対比約30%で推移、先進各国、G20と比較しても極めて良好となっています。

財政プライマリーバランスは引き続き黒字を維持する見込みであり、単年度財政収支赤字も

GDP対比2%以内を維持する見込みです。

 

政府の健全な財務に加え、民間銀行の不良債権比率(Net1%未満)、自己資本比率(15%強)も

安定しており、健全性が保たれているといえます。

 

6.競争力のある製造業

年間150万台の自動車生産のうち、平均80%がEU、中近東等96か国に輸出されています。

軽商用車とバスではEU最大の生産国です。白物家電、テレビの生産量は欧州最大であり、

最大の輸出先がEUです。

農産物の輸出も多く、170億ドルの農産物が190か国に輸出されています。

 

7.拡大する人口

すでにトルコは約8千万人の人口となりましたが、毎年1%前後の増加が続いています。

31歳以下がその50%を占め、毎年80万人が大学を卒業しています。

 

8.魅力的なロケーション

東西ではアジアとヨーロッパの間、南北ではユーラシア大陸と中東アフリカの間、

周辺国へのアクセスが容易で、長い歴史的なつながりも背景として、国境をまたぐ地域拠点、

製造拠点として理想的な場所です。

 

すでに多くのグローバル企業がトルコに地域本部を置いています。

一例として、GEは80か国、インテルは67か国、コカコーラは90か国など、またIFCは52か国など、

民間企業、国際的機関がトルコを広域経営のハブとしています。

 

9.投資優遇の法律と各種制度

2003年に国策として外国投資法が導入制定されて以来、基本的に内国民待遇を提供して、

事業の成果の海外への送金などの制限を一切排除しており、また数多くの投資優遇制度を

継続して新たに導入、外国からの投資を優遇しています。

最近も、新たに知財保護や大規模プロジェクト優遇などの新たな法令が導入されました。

 

10.継続する経済構造改革

トルコ経済の課題を克服するための構造改革が積極的かつ継続的に実施されています。

付加価値製造業の優遇、産業用資産、市民権取得、後進地域優遇策、中小企業振興策、

大規模プロジェクト優遇策、高付加価値産業優遇、知財保護など多くの新たな取組が

法制化されています。

 

11.地下資源

トルコの地下資源には、石炭や褐炭、クロム鉱石などの他、ボロン鉱石のコレマナイトや、

建築資材となる大理石があります。また褐炭は大規模な露天掘りの可能な埋蔵量があり、

国産エネルギーとしての活用が期待されています

 

ステンレス原料となるクロム鉱石やガラス原料となるコレマナイトは世界でも有数の埋蔵量を誇り、

重要な輸出資源となっています。大理石の産地としても世界的に有名で、世界各国へ輸出されています。

 

他の地下資源としては、地熱があります。地震もあり温泉もあるトルコで、再生可能エネルギーの一つとして、

地熱発電が活発に開発されています。一方、原油、天然ガスなどの地下資源はまだ大規模には発見されていません。

 

12.ボスポラストンネル

 

 

「マルマライ」鉄道トンネル、ボスポラス海峡の下、アジアとヨーロッパを結ぶ初めてのトンネルです。

2004年に着工し、2013年に開通、運転を開始しました。実はこのトンネルのアイデアは古くオスマン帝国

末期に発案されたものです。海底部分の長さは約1400メートル、日本の大成建設により「沈埋工法」で

施工されました。東京湾トンネルと同じ工法、マルマライでは、約110mの長さのコンクリート製の

トンネルを11本つくり、深度100m程度の海底でつないで埋めました。

 

ボスポラス海峡は海流の流れも速く、目で見ても川のように流れているのがわかります。

しかも、上層と下層で反対方向に流れているのでいかに難工事だったかが伺えます。

 

 

13.イスタンブール

 

 トルコの人口は8千万人、首都はアンカラですが人口は約5百万人に対してイスタンブールは

人口は約1400万人と、トルコの都市としてはダントツです。

 

第二の港湾商業都市イズミールも人口は約5百万人です。トルコ国内には百万都市が20あり、

都市集中が進んでいます。イスタンブールはボスポラス海峡を挟んで南北約25km、東西約50km、

平地ではなく古くから7つの丘があるといわれ、都市部の周辺地域は森林、農地となっています。

 

近年高層ビルも多く建築され、人口は周辺に拡大、周辺都市の人口も増えています。交通渋滞は大きな問題で、

ボスポラス海峡には三つの橋と二つのトンネルがありますが、三つ目のトンネルの計画が検討されています。

 

イスタンブールは古くはコンスタンチノープル、西暦303年から東ローマ帝国の首都でした。

紀元前に遡る歴史を持つ国際都市で、街中ですれ違う人々の外見から国籍を判断するのはまず不可能です。

 

またクルド系、ユダヤ系、アルメニア系などの人々も大変多く住んでいます。

最近はシリアからの難民も増えていて、国際色豊かな町の歴史は変わっていません。

 

14.ボスポラス海峡

イスタンブールのアイコンの一つ、ボスポラス海峡は全長約27km、南北方向で黒海とマルマラ海

(エーゲ海の北)を繋ぎます。古くから、アジアとヨーロッパを隔てる海峡として有名です。

アガサクリスティーのオリエント急行も海峡の西側が終点、ここを船で渡って東側からまた鉄道に乗って

アンカラや遠くバグダッドに、というロマンあふれる海峡です。

 

20世紀石油時代の幕開けにはアゼルバイジャンのバクーからの原油がこの海峡を使ってタンカーで輸送され、

ヨーロッパへのエネルギーの重要な隘路でした。

 

現在ではこの三つの橋が両岸を結び、夜はきれいにライトアップされて美しい海峡の夜景を引き立てています。

今でも海上交通の要衝であり、トルコと周辺国の経済発展を支えるには貿易流通のボトルネックとなりかねない為、

イスタンブール市の西側にイスタンブール運河を建設する計画が動き始めています。

 

15.観光

トルコは国際観光地としても有名で、年間約4千万人の観光客が訪れます。

観光業の収入も国際収支に大きな貢献をしています。ドイツやイギリスなど欧州各国、ロシア、

中東などからの観光客が訪れます。

 

目的地はイスタンブールやカッパドキアなどの名所旧跡目的だけではなく、地中海沿岸のリゾート地に

滞在型で各国からチャーター便直行でやってきます。もっとも有名なアンタルヤにはリゾートホテルが

200軒もあり、all inclusiveという仕組みで、ホテル内での飲食を(アルコールも含めて無料のパック料金が人気です。

 

トルコ人に一番人気のリゾートはボドルム、十字軍時代の城塞がのこる大きなマリーナを中心とした美しい街です。

トルコには大マリーナが多く、欧州からのヨットチャーターを目的とした観光客が多く訪れ、その設備と

システムは日本では考えられないほど充実しています。

 

地中海やエーゲ海での素晴らしい自然の中でのセーリングは癒し効果抜群です。

 

(参照:トルコ共和国大統領府投資局)

 

このようなトルコのポテンシャルのレバレッジを利用して日本企業以上に大きくビジネスを伸ばしている

韓国、中国企業が多数存在しています。

 

このトルコの利便性とポテンシャルを知った韓国・中国人が目立つようになってます。

  

特に、韓国への親近感が高まってきており、日本は押され気味(?)になっているようです。

 

トルコは、朝鮮戦争に国連軍として最大の部隊を派遣、韓国への親近感も高いのです。

 

日本も負けじと、トルコとの関係をより緊密にして、親日感を維持・発展させたい思いです。

 

トルコの小学校の教科書にも日本との友好関係が掲載され、それを学び、理解を深めております。

 

大学進学時には日本語学科へ入学希望者は多数存在します。

 

対して、日本人はトルコは「親日」だとご存知の方は多いのですが、

残念ながら日本はトルコ実情はほとんど知らないのが現状です。

 

知っていたとしても庄野真代さんが歌っていらした

 

「飛んでイスタンブール」

 

程度の認識です。

 

トルコが日本に対して「片思い」の状態と言っても過言ではありません。

 

トルコにはそれだけ、「日本」という強力なブランドが根付いております。

 

現実問題として日本製品はシェアが少ないのです。

日本製品のマーケット規模は小さいのです。

 

日本の中小企業や零細企業はこの「日本」という強力なブランド力を知らない人がほとんどです。

 

日本企業がトルコでビジネスを成功しているのがソニーさんや三菱さん、

アジアとヨーロッパのかけ橋ボスポラス大橋やマルマライトンネルを建設した

大成建設さんなど大手企業です。

 

本来なら「Made in Japan」というブランドは企業の大小の規模は関係ありません。

 

親日国の日本よりも韓国や中国企業の方が「我先に」とヨーロッパ全域や

アフリカ方面に自社の商品を流通している事実があります。

 

近年では「親日」よりも「親韓」の印象がトルコにはあります。

 

たとえば家電製品ではイギリスのダイソン社が積極的な広告活動で

トルコ人にとって「掃除機と言えばダイソン」と根付いています。

 

良い製品だから買うのではなく、「認知度」が高くて

ブランドが構築されているから買うのです。

 

ダイソン社はトルコのポテンシャルを理解しているからのです。

 

それによってトルコの国営航空「ターキッシュエアラインズ」も

その事情を理解しています。

 

就航路線も国内海外含めて450以上と世界最大級の就航路線を有しております。

 

2018年に開港した新イスタンブール空港の敷地面積も

世界最大級を誇ります。

 

このように「トルコ」がその諸国に対しての経済国交(ブランド)が

しっかり構築していることを韓国、中国企業は知っているからです。

 

この事実を日本の中小企業はほとんど知りません。

日本語のインターネットで検索しても見当たりません。

 

その「トルコ」が「日本」という強力なブランドを主張しているにもかかわらず

日本の中小企業は見向きもしません。

 

だからトルコ1国のみならず、他国への販促を行う根拠はここにあります。

 

弊社と取引を希望された日本企業の中には世界戦略に対してのビジョンが不明確、

(売上が上がれば国内、海外関係ない)なこともありわざわざ世界に販売網拡大しなくても、

日本だけで事足りるということで、リスクを背負って海外展開する必要がないと仰って

取引を断念された会社も少なくありません。

 

原因はリスクに対してのリワードがシミュレーション出来なかったのかと伺います。

 

トルコを窓口にして、ヨーロッパやアフリカ方面への御社の海外展開をご検討の事業者様は、

御社のビジョンをお聞かせください。